テトラミド(ミアンセリン塩酸塩)とはどんな薬か【四環系抗うつ薬】

四環系抗うつ薬

テトラミド(ミアンセリン塩酸塩)を処方された方へ

一般名

ミアンセリン塩酸塩 mianserin hydrochloride

製品名

テトラミド

剤型

錠剤 10mg、30mg

適応

うつ病・うつ状態

用法・用量

1日30mgから始め、1日60㎎まで増量できます。1日1回夕食後か就寝前に内服します。

半減期

約18時間

テトラミド(ミアンセリン)の特徴

テトラミド(ミアンセリン)は1972年にオランダのオルガノン社で開発されたピペラジノアゼピン系の四環系抗うつ薬です。

三環系抗うつ薬と比べて心循環系への影響や抗コリン性の副作用が少ないという利点があります。

半減期が約18時間で、1日1回の内服が可能で、比較的速効性があります。

テトラミド(ミアンセリン)の薬理作用、薬物動態、効果

テトラミド(ミアンセリン)は主にシナプス前α2ノルアドレナリン受容体遮断によりうつ状態を改善させますが、HT2A受容体遮断作用も有しています。

特に精神運動抑制を改善させる点において優れていますが、不安や自責観念、自殺念慮に対する効果は三環系抗うつ薬の方が優れていると指摘されています。

せん妄に対して有効であるという報告があります。

テトラミド(ミアンセリン)の注意点、副作用

口内乾燥、めまい、便秘、眠気、頭痛などの報告があります。

三環系抗うつ薬と比較して、抗コリン性副作用が少ない特徴がありますが、耐糖能を低下させることがあるため、糖尿病の方で血糖コントロールが不良な場合は注意が必要です。

抗ヒスタミン作用が強く、眠気がみられやすいですが、逆に不眠への改善効果が期待できます。

まとめ

テトラミド(ミアンセリン)は三環系抗うつ薬に比較し、抗コリン作用等の副作用が少ない四環系抗うつ薬に分類される抗うつ薬です。

抗うつ効果を期待して使われる場面よりも、鎮静効果を利用して、不眠やせん妄に効果が見られる場面が多いようです。

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